中小消費者金融や街金でよく聞く「独自審査」とは?審査が甘いって本当?

- 過去に支払いを延滞したことがある(返済・毎月の携帯代など)
- 自己破産・任意整理の経験がある
- 20代フリーターで収入に不安がある
このような状況で大手消費者金融(アコム・レイクALSAなど)の審査に落ちてしまうと、
「自分はもうお金を借りられないのではないか?」
と不安に思うでしょう。
実際、銀行系や大手消費者金融のカードローンは、信用情報や属性によるスコアリングに基づいた厳し目の審査があります。
金融事故の経験があると、一定期間(5~10年)は一次審査落ちが当たり前で話すら聞いてもらえません。
しかし中小規模の消費者金融では、各社ごとに異なる基準の審査(=独自審査)によって個別の事情を考慮した柔軟な審査を行っており、大手で借りられなかった人でも融資を受けられる可能性があります。
本記事では、法定審査と独自審査の違いや独自の審査基準で柔軟な審査を行うおすすめの会社などを解説していきます。ぜひ最後までお読みください!
中小・街金の審査は基本的に寄り添う方針です!
消費者金融の審査には「法定審査」と「独自審査」がある
はじめに、消費者金融など貸金業者の審査には
- 法定審査:法律で定められた審査基準(満たさない場合はお金を貸しては行けない)
- 独自審査:各社が独自に定める審査基準
の2つがあることを抑えておきましょう。
重要!
貸金業者は【貸金業法】に基づく厳格なルールを守りつつ、各社が培ってきたノウハウによる判断基準で融資可否を判断している。
それぞれの概要を見ていきましょう。
法定審査とは?
法定審査とは、貸金業法で定められた基準に沿って行われる審査です。消費者金融の規模によらず、正規の業者は必ず遵守しなければいけません。
ここでは、抑えておきたい3つのルールを解説します。
- 総量規制(年収の1/3ルール)
- 信用情報の確認義務
- 収入証明書の確認義務
総量規制(年収の1/3ルール)
総量規制は、
現在の借入額(他社含む)と申込み額の合計が申込者の年収の3分の1を超える場合、貸付を行っては行けない
というルールです。
年収300万円の人が既に90万円を借りている場合、10万円以上の貸付を行ってはいけません。
現在の借金の総額は信用情報を見ればわかります。
信用情報の確認
貸金業者は貸付を行う際、個人の信用情報の確認を法律で義務付けられています。
信用情報機関には、JICCやCICなどがあり審査の際に名前・生年月日・電話番号などをもとに照会します。
信用情報を見ることで、
- 他社の借入状況
- 延滞・滞納の履歴
- 債務整理の有無
- その他異動情報(代位弁済など)
など、貸金や割賦販売(分割購入)の利用状況や過去の金融事故がすべて確認できます。
申込みをすると、審査担当者が信用情報にアクセスして確認した記録が残ります。
収入証明書の確認
申込者が以下の条件に該当する場合、収入証明書の確認を行う義務があります。
- 他社借入との合計が100万円を超える場合
- 自社単独での貸付が50万円を超える場合
上記のいずれかに当てはまる場合は、源泉徴収票や給与明細など収入を証明する書類の提出が義務付けられます。
確認を義務付けられているということは、申込者も確実に提出しないといけないということです。
独自審査とは?
独自審査とは、各消費者金融会社が独自の基準やノウハウに基づいて行う審査のことです。
法定審査でチェックされる事項(信用情報や総量規制など)は守りつつ、その会社独自の視点で
- この申込者にお金を貸しても返済してくれるか
- この申込者に見合った、お互い無理のない融資額はいくらか
- 本当に信頼してもだいじょうぶか
といった判断を行います。
大手消費者金融では審査にAIやスコアリングシステムを活用し、申込者の属性や信用情報を点数化して機械的に合否を決めていますが、中小消費者金融の多くはそうした画一的な方法に頼らず、担当者の目によるきめ細かな審査を行っています。

例えば、
- 「過去にうっかり延滞があって気づかないうちにブラックになってしまっていた」
- 「やむを得ず任意整理をしたけど、今はしっかり返済している。だけど、今月本当にお金がない」
- 「自営業で収入に波はあるが、総合的に返済能力は十分にある」
といったケースです。
機械的に判断されれば、それぞれただの「延滞」と「債務整理」でいわゆる金融ブラックですが、事情を聞けば返済能力があることがわかるというケースもよくあります。

独自審査は法定審査のように共通の基準はありません。
自己破産を例にすると、「自己破産後3年経過していないと融資は行わない(メールで否決)」としている会社もあれば、「自己破産後1年が経過していれば少額から融資を検討する」としている会社もあるでしょう。
また独自審査では申込者の人間性も見ています。一次審査(信用情報や申告内容に基づく審査)に通っても、そこで嘘が発覚したり、態度が横暴だったり、電話になかなか出なかったりするとマイナスの印象が積み重なって審査に落ちることも少なくありません。
独自の審査基準は会社の規模によらず、どこでもありますが基準は公開されていません。
ただし、大手に比べて中小・街金の方が柔軟なのは間違いないでしょう。
大手の独自審査はスコアリングシステムに組み込まれています。対して中小・街金は店長クラスの判断で柔軟に意思決定がされることも多いのです。
「審査が甘くて誰でも借りられる」わけではない
中小・街金の独自審査が柔軟だからといって「審査が甘く誰でも無条件に借りられる」ということは決してありません。
特に延滞中の支払いがある場合は、融資を受けることはどの会社もできないでしょう。
延滞中の支払いの返済に充てるためにお金を借りて、そのお金を返すためにまた別のところから借りてくるという循環に巻き込まれるのはどの会社も望みません。
また中小・街金は申込金額によらず収入証明書と在籍確認を取るのが一般的です。
そこで申込み内容との間に差があると、たとえ故意じゃなかったとしても虚偽申告として審査に落ちる可能性もあります。審査が柔軟な分、人間性も重視するので嘘は禁物です。
また『申し込みブラック』にも注意が必要です。「審査が甘いからどこかしら通るだろう」という見立てで、複数社同時に申し込むと審査に通りにくくなります。申込情報は6ヶ月間信用情報に残ります。
申込みの頻度をどのように捉えるかは審査担当者次第なところはありますが、1日で3,4社などを多重債務の状態で申し込むのは明らかに多いです。
「審査なしで即日融資!」など甘い文句は闇金の可能性
正規の貸金業者であれば法律上どんな小口融資でも必ず審査を行う義務があります。
それにもかかわらず「審査なしで即日融資!」「他社で断られた方OK!」などと甘い言葉で勧誘してくる業者は、ほぼ間違いなく闇金(違法業者)です。
SNSで「お金を貸します」といっている業者・個人にも要注意です。
実際に闇金は法律の枠外で高金利を取り、返済不能になれば違法な取り立ても行います。
いくらお金に困っていても、こうした違法業者にだけは絶対に手を出してはいけません。
独自の審査基準で柔軟な審査を行う中小消費者金融5選
独自審査で柔軟な対応をしてくれる消費者金融として、ここでは代表的な中小規模の貸金業者をいくつか紹介します。
いずれも正規登録業者であり、大手で断られた人でも現在の収入状況や返済意欲次第で融資のチャンスがあるとされる会社です。
セントラル|最短即日融資・Web完結・大手並の金利水準・ATM提携
セントラルは愛媛発・創業50年以上の中堅消費者金融です。
実質年率は4.8%~18.0%、初回契約時最大30日間の無利息サービスがあるなど、大手と同じ水準で利用できます。
申込み手続きから借入までWeb完結で行うことができ、平日14時までの申込みで最短即日融資も可能です。
融資後の利便性も高く、希望者にはセブン銀行ATMと連携した専用カード『セントラルCカード』が発行され、営業時間外の早朝深夜や土日祝日でも枠内での借入・返済が可能です。

クラポ(エイシン産業)|地域密着・大手並みの金利水準・ATM提携
クラポは北海道・関東全域で利用できる地域密着型の消費者金融です。(全国は対応準備中)
実質年率は7.3%〜18.0%と大手並みですが、無利息期間はありません。
明るい店内で女性スタッフも多数在籍しており、親しみやすさと対面で懇切丁寧な対応が強みです。
クラポカードを発行しており、全国のセブン銀行ATMに対応しているので、利便性も高いです。
また、金融ブラック層や再スタート層に寄り添った独自のサービスを展開しており、2年間レンタル料を払えば、新品をそのまま自分のものにできるレンタルサービスや分割車検サービス、引っ越しサポートなど幅広く展開しています!
ただし来店が厳しい地域にお住まいの方は郵送契約となるため、振込(またはカード利用開始)までに2~4日の日数がかかります。

アロー|アプリでWEB完結・郵送物なし
利便性で選ぶならアローはかなりおすすめの中小消費者金融です。
審査時間は最短45分と非常にスピーディで、即日融資にも対応しています。
HPやバナーの『原則として勤務先への在籍不要』の文言も注意です。在籍確認を行わないという意味ではなく、在籍確認時に電話を受け取るが本人ではなくても良いという意味で、これは割と一般的です。

実質年率は15.0~19.94%と上限金利がやや高めで無利息サービスはありませんが、その分審査の柔軟性に定評があり、他社で審査落ちした人も相談に乗ってくれる傾向があります。
10万円以上の借入では大手と同じ18%です。
実際、他社借入件数が多い方の債務整理・借換相談にも対応する「借り換えローン」商品も用意されています。
ニチデン|大手並みの金利水準・無利息期間・最短即日融資

ニチデンは大阪と奈良の2社体制で運営されており、関西エリアに密着した柔軟な対応を行っています
中小消費者金融の中でも最短10分という業界トップクラスのスピード審査が魅力です。
上限金利は18%付近と大手並の水準であり、無利息期間も最大100日間用意されています。
FAXでのやり取りが必要になりますが、契約書のやり取りを15時までに完了すれば最短即日融資も対応しています。
フクホー
フクホーは1967年創業の業歴50年以上になる老舗消費者金融です。
Webや電話から24時間申込可能で、審査に通れば最短即日で指定口座に振込を受けられます。
実質年率は7.3%~20.0%です。(HPの記載は10万円以上のものになります。10万円未満は上限20%です。)
フクホー公式には、
「年収の1/3以内(総量規制内)で、他社借入が年収に見合っていれば他社借入件数が多くても審査可能」
としており、多重債務者や過去に金融事故がある方にも門戸を開いています。
即日希望ならコンビニ契約を選択しましょう。
フクホーで即日融資を利用する流れ
- WEB申込み
- 1次審査(信用情報・申告内容に基づく審査):最短30分程度
- 書類審査・電話ヒアリング等
- 在籍確認
- 契約書類を受け取るためのメールを受取
- セブンイレブンのマルチコピーにメール記載の受付番号入力
- 契約書類一式を入手
- 契約書類を記入
- FAXで書類を提出
- 最短即日融資実行
中小消費者金融の独自審査に通るためのチェックポイント
独自審査とはいえ、確実に審査に通る魔法のような裏技があるわけではありません。
しかし事前準備や心がけ次第で、審査通過の可能性を高めることはできます。
最後に、申込前にチェックすべきポイントを整理しておきましょう。
信用情報を確認・整理する
自分の信用情報(クレジットやローンの利用履歴)に延滞や未払いが残っていないか確認し、可能な限り解消しておきましょう。
信用情報機関(CICやJICC)に開示請求すれば、自分の履歴を取り寄せることができます。
過去の金融事故情報が残っている場合は、その記録が消えるまで待つことも検討してください。
※債務整理手続き中の融資は難しいですが、ある程度の期間が経っていれば、記録が残っていても融資を受けられる場合はあります。
延滞は解消しましょう。中小・街金であれば、解消していれば話を聞いてくれる会社はあります。
延滞中の支払いをなくす
もし現在進行形で支払いが遅れている借入やクレジットがあるなら、申込前に完済・正常化するのが望ましいです。
「他社で延滞中」の状態では独自審査といえどもまず審査には通りません。
そしてそれは、信用情報を見ればすべてわかってしまいます。
延滞は解消しましょう。中小・街金であれば、解消していれば話を聞いてくれる会社はあります。
申込み内容を正確に記入する
申込フォームの入力ミスや書類不備は審査のマイナス要因です。
特に勤続年数や他社借入額などは正直に、間違いのないよう記入しましょう。
故意でなくても誤記入があると「虚偽申告」とみなされ、審査落ちする可能性もあります。
虚偽の申告は絶対にしない
年収を多めに偽る、勤続期間を長く見せるなどの嘘は厳禁です。
貸金業者は提出書類や信用情報照会によって嘘を見破る術を持っており、発覚すれば即審査落ちとなります。
「バレないだろう」ではなく、正直に伝えた上で勝負しましょう。
誠実性を欠いた行為や虚偽の申告は大きなマイナスになります。
希望額は必要最低限に抑える
借入希望額が年収に対して高すぎると、それだけで返済能力不足と見なされてしまいます。
特に過去に金融事故歴がある場合は、「まずは少額から」の姿勢が重要です。
少ない額で確実に返済実績を積み、クレジットヒストリーを改善すれば、後々増額の道も開けます。
安定収入の証拠を用意する
パート・アルバイトの方でも、一定の安定収入があれば総量規制内で融資は可能です。
収入証明書の提出が求められるケースもありますので、直近の給与明細や源泉徴収票などを準備しておきましょう。
職歴が短い人は、できれば現在の職場で数ヶ月以上継続勤務してから申し込む方が信用度が増します。
短期間に複数社へ申し込まない
あちこちのローンに同時期に申し込むと、信用情報上「申し込みブラック」として記録され警戒されます。
何処かから一刻も早く借りたいという気持ちはわかりますが、一社ずつ結果を見ながら間隔を空けて申し込むようにしましょう。
以上のポイントを押さえ、計画的に準備することで審査通過の可能性を高めることができます。
まとめ
大手消費者金融の審査に落ちてしまった人でも、中小消費者金融の独自審査であれば融資を受けられる可能性がある理由をご理解いただけたでしょうか。
【法定審査】で利用者保護のルールは守りつつ、【独自審査】で一人ひとりの事情に目を向ける姿勢こそが中小業者の強みです。
過去に金融トラブルがあっても現在まじめに生活を立て直している人にとって、独自審査を掲げる中小消費者金融はまさに「最後の砦」とも言える存在でしょう。
もちろん、だからといって返済能力以上に借りられるわけではなく、借入はあくまで計画的にそして正規業者から行うことが大前提です。
本記事の内容を踏まえ、ぜひ信頼できる業者を選んで、安全にキャッシングを利用してください。

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