複数の会社から借りたお金をまとめたい…おまとめローンで失敗しない利用法について詳しく解説します!
キャッシングやカードローンを何社も利用してしまうと、それぞれの会社に対して返済をしていかなければなりません… 1社ごとの返済額なら少額に思えても、合計するとその負担額は大きくなります。
そこで、今回は「何社からも借入れをしているので支払いが大変…」「毎月の返済額を減らしたい…」などの悩みを抱えている方へ、おまとめローンを36年以上取り扱っている消費者金融の現役社員である私が、
・ おまとめローンのメリット・デメリット
・ おまとめローンの審査方法
・ 審査に通らなかった場合の対処法
などについても、詳しく解説していきます!
おまとめローンとは?
そもそも「おまとめローン」とは何なのでしょうか?
おまとめローンとは、複数の会社でキャッシングやカードローンを利用している方が、借入れ先を一本化することをいいます。
ここでは、銀行のおまとめローンと消費者金融のおまとめローンの違いについて説明します。
銀行のおまとめローン
銀行のおまとめローンは「金利が低い」「限度額が高い」などのメリットがあります。ですが、金利が低い分、消費者金融よりも審査が厳しい傾向にあります。
金利が低いことが最大のメリットになりますが、口座を開設する必要があったり、申込み~契約までに1ヶ月近くかかることもあります。
消費者金融のおまとめローン
消費者金融のおまとめローンは銀行と比べると「金利が高い」「限度額が低い」というデメリットがあります。ですが、比較的審査に通りやすく、口座を開設する必要もありません。
最短で即日融資も可能です!
できるだけ早くまとめてしまいたい方は、消費者金融のおまとめローンがおすすめです。
銀行、消費者金融を問わず、おまとめローンは「総量規制」の対象外です。
借入額の合計が年収の3分の1を超えている方でも、審査に通る可能性は十分にあります。
☟ 総量規制について知りたい方は、こちら
日本貸金業協会|お借入れは年収の3分の1までです
おまとめローンのメリット
ここでは、おまとめローンのメリットについて一つ一つ詳しく説明していきます。
毎月の返済額を減らせることがある
複数の借入れをまとめることで、毎月の返済額を減らせる可能性があります。
例えば、A社から10万円、B社から15万円、C社から25万円、合計で50万円を借りていた場合、最低でも毎月18,000円の返済が必要になります。
社 名 | 借入残高 | 返済額 |
A 社 | 10万円 | 3,000円 |
B 社 | 15万円 | 6,000円 |
C 社 | 25万円 | 9,000円 |
合 計 | 50万円 | 18,000円 |
※ 実質年率18.00%の場合
当社(クラポ)で、50万円を一本にまとめた場合でも、毎月の返済額は13,000円になります。このように、おまとめローンを利用することで毎月の返済額を減らせることがあります。
ただし、返済期間が長くなってしまうことがあるので、注意する必要があります。
金利を下げられることがある
貸金業者は利用者の金利負担を軽減させるために「利息制限法」によって「上限金利」が定められています。
例えば、3社から50万円ずつ借入れをしている場合、借入れた合計額が100万円以上になっているのに金利は18.00%のままで返済していることがあります。
おまとめローンで一本化すれば、最低でも15.00%の金利で返済していくことができるようになります。
借入額 | 上限金利 |
10万円以上~100万円未満 | 18.00% |
100万円以上 | 15.00% |
銀行のおまとめローンの方が、消費者金融のおまとめローンより金利を下げられる傾向にありますが、前述した通り、審査が厳しかったり、契約するまでに1ヶ月近くかかることがあります。
できるだけ早くまとめてしまいたい方は、最短で即日融資も可能な消費者金融での申込みを検討してみてはいかがでしょうか?
☟ 上限金利については、こちら
日本貸金業協会|お借入れの上限金利は、年15%~20%です
返済の管理がしやすくなる
返済日や返済額はどこも同じでしょうか?
返済日や返済額、返済方法も会社によって違っていたりします。「口座引落」「銀行振込」「コンビニATM」など、場合によっては別々の場所に返済しに行かなければならないので面倒です。
借入れ先を一つにまとめると、返済日や返済方法も一つになるので、管理するのがとても楽になります。
総量規制の対象外
貸金業者は総量規制によって「年収の3分の1を超える貸付ができない」ことになっています。
ですが、おまとめローンは「顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約」として、総量規制の「例外」に分類されています。
顧客の利益の保護に支障を生ずることがない契約とは…
・ 顧客に一方的に有利となる借換え
・ 借入残高を段階的に減少させるための借換え
・ 顧客やその親族などの緊急に必要と認められる医療費を支払うための資金の貸付け
このような項目に当てはまる場合に限り、総量規制の対象から外れます。
☟ 総量規制対象外について知りたい方は、こちら
日本貸金業協会|総量規制の「除外貸付け」「例外貸付け」に分類される契約
おまとめローンのデメリット
では、おまとめローンのデメリットは何なのでしょうか?
追加の借入れができなくなる
キャッシングの場合「限度額 ー 借入残高」の範囲内でいつでも繰り返し利用することができます。
例えば、限度額50万円、借入残高が15万円の場合だと、35万円まで追加で借りることができます。
限度額 | 借入残高 | 利用可能額 |
10万円 | 5万円 | 5万円 |
30万円 | 10万円 | 20万円 |
50万円 | 15万円 | 35万円 |
おまとめローンは「返済専用」のローンです。
キャッシングのように限度額は設定されていません。おまとめローンの返済中でもキャッシングの申込みをすることはできますが、キャッシングは総量規制の対象になります。
なので、おまとめローンを含めた借入額の合計が「年収の3分の1を超えている」場合は、審査に通ることはありません。
どうしてもお金が必要なのであれば、おまとめローンを利用している会社に相談してみるといいでしょう。
支払総額が増える場合もある
複数の借入れを一本化すれば、金利が下がったり、毎月の返済額を減らしたりすることができますが、毎月の返済額をあまり低く設定しすぎると、契約期間が長くなり、最終的な支払総額がまとめる前よりも増えてしまうケースがあるので注意しましょう。
おまとめローンの利用目的が「少しでも毎月の返済額を減らしたい」のであれば、支払総額が多少増えたとしても、日常生活に支障がでない範囲の返済額に設定した方が無難ではあります。
まとめる金額が大きいほど審査に通りにくくなる
おまとめローンは、複数の会社から借入れをしている人が利用するローンです。
なので、おまとめに必要な金額は必然的に大きくなります。借入希望額が大きくなればなるほど、審査は厳しくなってしまいます。
例えば、借入額の合計が年収の大半を占めてしまっている方だと、審査で返済能力を超過していると判断されたりします。このような場合、その他の状況次第では審査に通らないことがあることも覚えておく必要があります。
おまとめローンの審査基準
次に、おまとめローンにはどのような審査基準があるのかを説明していきます。
他社の借入状況
おまとめローンの申込みでは、他社でいくら借りているのかを正確に申告することが大切です。
場合によっては他社の借入状況を確認するために、領収証や明細書などの提出を求められることもあります。提出できないと審査に通らない場合もあります。
他社の借入額や借入件数を少なく申告したりすると、借入状況について虚偽の申告をしたと判断されてしまい審査に通らなくなることもあります。
申込みをする前に正しい借入状況を把握しておくことや、申込む時は嘘をつかずに誠実に対応することがとても大切になります。
信用情報
貸金業者は他社の借入状況を信用情報機関(JICC/CIC)を利用して把握しています。
延滞や事故情報(長期延滞、債務整理、強制解約)などの情報が登録されていないかを確認しています。頻繁に延滞していたり、事故情報の登録がある場合は審査に通るのが難しくなります。
返済能力の有無
おまとめローンは借入額が大きくなるのと、契約期間が長くなる特徴があります。
貸金業者は返済能力の有無について、属性(年齢、職業、会社規模、勤続年数、年収)などを重要視しながら完済までしっかり返済していけるのかを審査することになります。
例えば、「一流企業」に勤務していて安定した収入があったとしても、借入額の合計が年収の大半を占めてしまっている方は審査に通らなかったりします。反対に「アルバイト」の方でも勤務年数が長く、安定した収入もあって、年収に対して借入合計額の割合が小さいのであれば、審査に通る可能性は十分あります。
このように、単純に年収が高ければ審査に通るというものではありませんし、継続的に安定した収入があれば、年収が低くても審査に通る可能性は十分にあります。
おまとめローンで失敗しない利用方法とは?
ここでは、おまとめローンで失敗しないためのポイントについて紹介していきます。
返済期間が長くなると支払総額が増える
まず、注意しなくてならないのが利息の存在です。
例えば、50万円を年利18.00%の36回払いで3社利用していたとします。これを年利15.00%の72回払いでまとめたとします。金利だけでいうと3.00%も下がるので大きなメリットに感じるかもしれません…ですが、元々は3年で完済予定だったものを6年の返済期間にした場合はどうなるのでしょう?
返済期間3年(36回)年利18.00%で返済する場合
社 名 | 借入額 | 毎月の返済額 | 完済までの利息 | 支払総額 |
A 社 | 500,000円 | 18,077円 | 150,923円 | 650,923円 |
B 社 | 500,000円 | 18,077円 | 150,923円 | 650,923円 |
C 社 | 500,000円 | 18,077円 | 150,923円 | 650,923円 |
合 計 | 1,500,000円 | 54,231円 | 452,769円 | 1,952,769円 |
返済期間3年(36回)年利15.00%で返済する場合
社 名 | 借入額 | 毎月の返済額 | 完済までの利息 | 支払総額 |
おまとめD社 | 1,500,000円 | 51,999円 | 372,323円 | 1,872,323円 |
返済期間6年(72回)年利15.00%で返済する場合
社 名 | 借入額 | 毎月の返済額 | 完済までの利息 | 支払総額 |
おまとめE社 | 1,500,000円 | 31,791円 | 784,093円 | 2,284,093円 |
おまとめD社のように返済期間を3年のままにして利用すると、毎月の返済額はそれほど変わりませんが完済までの利息は80,446円も抑えることができます。
おまとめE社のように返済期間を6年にして利用すると…
毎月の返済額は22,440円も減らすことができますが、支払総額では331,324円も多く支払うことになってしまいます…
このように、おまとめローンで失敗しないためには「金利」「返済額」「支払総額」などを比較することができるように、現状の契約内容や返済状況を把握しておくことも大切です。
おまとめローンでまとめられないものもある
おまとめローンでは、まとめることができない借入れがあります。
消費者金融のおまとめローンの場合、対象となるのは「消費者金融からの借入れ」「クレジットカードのキャッシング枠利用分」のみとなります。「銀行からの借入れ」「クレジットカードのショッピング枠利用分」は対象外になるので、まとめることができません。
銀行のおまとめローンの場合は「銀行からの借入れ」はもちろんのこと「消費者金融からの借入れ」「クレジットカードのショッピング枠利用分」までも対象になります。ですが、前述した通り、契約までに1ヶ月程度かかることがあります。
おまとめローンの対象になる借入れなのかどうかは金融会社によって違うので、事前に確認しておくようにしましょう。
返済方法
おまとめローンを利用すると複数の借入れ先が1つになるので、管理が楽になります。
事前に「口座振替」「銀行振込」「コンビニATM」など、どのような返済方法があるのかを確認しておけば、無駄な手数料を払うこともなく、返済日を忘れてしまったりすることもありません。
返済額
毎月の返済額も確認しておく必要があります。
まとめたのはいいけど、結局、毎月の返済額で苦しむことになってしまったら、まったく意味がありません…
申込む前に、毎月いくらの返済額なら問題なく支払っていけるのかを把握しておきましょう。
おまとめローンの利用中は追加の借入れはできない
おまとめローンの契約書に「返済中に他社から借入れすることを禁ずる」などの禁止事項が記載されていないか確認してください。
記載されている場合、申込みをしたことがバレてしまうと、利用中の元利合計金額を一括で請求されてしまうことにもなりかねませんので注意してください。
記載が無いからといって、キャッシングの申込みをしたとしても、審査に通るのは非常に厳しいと思います…なぜなら、おまとめローンも含めた借入総額が「総量規制の範囲内」であることが必須になるからです。
審査に通ったとしても借入れできるのは、数万円~数十万円程度になるでしょう。
おまとめローンを騙る詐欺に注意!
詐欺の手口は色々あるようですが、典型的なのはダイレクトメールなどで「数万円の保証料を払うだけで融資が受けれます」などの触れ込みでの勧誘です。
連絡先に電話すると「融資をするのに返済実績が必要だから消費者金融などでお金を借りてください」「そのお金をこちらに送金したら融資を実行します」などと言葉巧みに誘導してきて、送金してしまった後で連絡が取れなくなります。
このような詐欺に遭うとお金を取り返すことは、ほぼ不可能になってしまいます…
では、おまとめローン詐欺の被害に遭わないようにするにはどうすればいいでしょうか?
・ 連絡先が携帯電話
・ 貸金業登録の有無
この2つを必ずチェックしてください。
連絡先が携帯電話の場合は、ヤミ金か詐欺の可能性が高いといえます。また、貸金業者の登録を受けていない業者も同様です。
登録業者かどうかは「金融庁|登録貸金業者情報検索入力ページ」で確認することができます。
審査に通らなかった場合の解決方法
おまとめをローンを利用したかった理由は何ですか?
私が、これまでおまとめローンの受付けをしてきた中で、特に多かった理由とその解決方法を紹介します。
毎月の返済額を減らしたい
毎月の返済額が負担になり、日常生活に支障が出てしまうことになるようであれば、弁護士に相談するのも一つの方法です。
弁護士に依頼すると「債務の減額」や「利息の免除」などの交渉をしてくれます。弁護士費用の相場は、着手金が1社あたり2万円~4万円程度、基本報酬は1社あたり2万円程度とされています。弁護士から借入先に受任通知が届いた時点で督促や返済が一旦止まります。
和解が成立するまでに最短でも3ヶ月はかかります。この間に日常生活を元に戻すことや弁護士に支払う報酬、和解後の返済原資を少しでも貯めておくことが大切になります。
ただし、信用情報機関に事故情報(債務整理)が登録されるので、最低でも5年間は新たな借入れができなくなることは覚悟してください。
☟ 信用情報の回復方法は、こちら
CURAPOブログ|意外と知らない信用情報に傷がつく条件と信頼を回復させる方法
金利を下げてもらいたい
金利を下げる方法として、借入先に増額してもらう方法があります。
例えば、50万円を年18.00%で借入れしている場合、100万円まで増額してもらうと最低でも15.00%まで金利が下がることになります。
ただし、他社の借入状況や属性なども審査に影響するので、総量規制内だとしても借りれるかどうかは別の話しです。
ですが、一度でも100万円まで増額することができれば、完済するまで金利が上がることはありません。借入れた分は使わずに翌日返済してしまえば、借金が増えることもありません。
その他の方法としては、借入先に直接金利を下げてもらえないか相談してみることです。
利用期間が短いのであれば、応じてもらうことは難しいと思います…ですが、何年も利用実績があって、収入も安定している方であれば、応じてくれる可能性はあります。
この場合だと、信用情報に傷が付くこともありません。
まとめ
おまとめローンは複数の借入れを、ただ一つにまとめることだけではありません…「金利」「返済額」「返済期間」「支払総額」などを今と比較して総合的に判断することが大切です。
色々と説明してきましたが、おまとめローンについてまとめると…
①. 毎月の返済額が減る
複数の借入れを1社にまとめることで、返済額を減らせる可能性が高いです。ただし、返済期間が長くなると支払総額が増えることがあるので、慎重に判断してから申込むようにしてください。
②. 金利を下げられる
キャッシングやカードローンの上限金利は「100万円未満は18.00%」「100万円以上は15.00%」に定められています。
借入額の合計が100万円以上あるのに金利18.00%で利用している場合なら、おまとめローンを利用すると最低でも15.00%まで金利を下げることができます。
③. 審査に通りにくい
まとめるのに必要な金額が大きくなればなるほど、審査は厳しくなります。返済能力を超えてしまっていると判断されると審査に通りません…状況次第で、おまとめローンは審査に通りにくくなることも認識しておいてください。
④. まとめることができないものもある
消費者金融のおまとめローンでは「銀行からの借入れ」「クレジットカードのショッピング枠利用分」はまとめることができません…
対して、銀行のおまとめローンは「銀行からの借入れ」「消費者金融からの借入れ」「クレジットカードのショッピング枠利用分」までもが対象になります。
⑤. 利用中は追加の借入れはできない
おまとめローンの返済中であってもキャッシングの申込みをすることはできます。
ただし、おまとめローンを含めた借入額の合計が「年収の3分の1を超えている」場合は借入れすることはできません…審査に通ったとしても、借入れできるのは数万円~数十万円程度になります。
⑥. 詐欺に注意!
ダイレクトメールなどで勧誘してきます。
連絡してしまうと言葉巧みにお金を送金するよう誘導されてしまいます。送金してしまった後は連絡が取れなくなります。このような詐欺に遭うと送金したお金を取り返すことはほぼ不可能です。
連絡先が携帯電話の場合や、貸金業者の登録を受けていない業者は、ヤミ金か詐欺の可能性が高いので注意しましょう!
⑦. 審査に落ちたら…
日常生活に支障が出てしまうことになるようであれば、弁護士に相談しましょう。
弁護士に依頼すると督促や返済が一旦止まります。弁護士が債務の減額や利息の免除などの交渉をしてくれている間に日常生活を元に戻すこともできるはずです。
いかがでしたか?
おまとめローンを利用すると、追加の借入れが難しくなるので、返済に集中すれば早期に完済することができるかもしれません。
複数の借入れがあって金利や返済額を見直したい方は、この記事を参考にしながらおまとめローンを利用するべきなのかを検討してみてください。
クラポ旭川店 宮崎 恭輔
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