意外と知らない信用情報に傷がつく条件と信頼を回復させる方法について、消費者金融の現役社員が解説します!

利用していたクレジットカードやローンで延滞していた方や延滞している方で「信用情報に傷がついてしまっているかも…」「支払いが遅れてたけど、それって信用情報に影響あるのかな?」「すでにブラックリストに載っているかも…」このような心配の他にも「信用情報の確認や信用が回復する方法が知りたい!」など、ご自分の信用情報について気になっていることはありませんか?

この記事では

・ 信用情報に傷がついてしまう条件
・ ご自分の信用情報を確認する方法
・ 信用情報を回復させる方法

について、消費者金融の現役社員が詳しく解説していきます。

信用情報とブラックリスト

信用情報とは?

信用情報とは、クレジットカード・カードローン・キャッシング・マイカーローンなどの契約や申込みに関する情報のことで、取引内容を登録した個人情報のことです。具体的には、本人を特定するための情報や借入件数・借入金額・支払状況などが情報として登録されています。

ローン会社は、これらの情報を基に融資の可否を判断するために利用しています。信用情報は3つの機関が取り扱っています。これらの機関は、それぞれ取り扱っている信用情報が異なります。

□ 株式会社シー・アイ・シー(CIC)

✓ クレジットカード、携帯料金(割賦)などの情報を利用できます。
✓ CICのホームページは、こちら ☞  https://www.cic.co.jp/confidence/index.html

□ 株式会社日本信用情報機構(JICC)

✓ 消費者金融・カードローンの履歴などが利用できます。
✓ JICCのホームページは、こちら ☞  https://www.jicc.co.jp/

□ 全国銀行個人信用情報センター(JBA)

✓ 銀行ローン全般の履歴などが利用できます。
✓ JBAのホームページは、こちら ☞ https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/

 

取り扱っている信用情報は機関によって異なりますが、一部の情報(支払いに関する情報(延滞))などは、互いに共有しています。

☟ もっと詳しく知りたい方は、こちらのブログをご覧ください
信用情報機関の情報ていつまで載るの? 貸金業者はそれをどのように活用するのかを解説します。

ブラックリストとは?

そもそも、ブラックリストと呼ばれるリストは存在しません。

ローンの返済が滞った場合や債務整理・自己破産などの手続きをした場合に事故情報として信用情報に登録されることを、俗に「ブラックリスト」と呼んでいます。

事故情報が登録されてしまうと社会的信用が無くなり、キャッシングの利用や新規のクレジットカードが発行できなくなったりします。

では、「どのような場合に事故情報が登録されてしまうのか?」について説明していきます。

 

 

事故情報が登録される条件とは?

延滞情報

延滞とは、支払日(約定日)を超えて返済が滞ることです。

延滞情報が登録されるのは…

①. 返済しても延滞した日数は、1年間登録されています。
②. 3ヶ月以上遅れて返済した場合は、事故情報として登録されます。
③. 未返済の場合も同様に事故情報として登録されます。

②.③.の場合、延滞を解消しても完済後、5年間は登録が消えることはありません。

債務整理

債務整理とは、減額や和解の交渉をすることです。

事故情報が登録されるのは…

①. 弁護士などから債務整理(任意整理・自己破産・個人再生など)に関する受任通知を受け取ったタイミングで登録されます。

発生日から5年間は、登録が消えることはありません。
※ 弁護士などから辞任通知が届いた場合は、事故情報は取り消されます。

自己破産

自己破産とは、裁判所に破産の申立てをして借金の返済を免除してもらうことです。

事故情報が登録されるのは…

①. 破産申立(事件番号)が付与された通知を受け取ったタイミングで登録されます。

自己破産の場合、信用情報機関によって登録期間が異なります。
✓ CIC・JICCの場合、発生日から5年間は、登録が消えることはありません。
✓ JBAの場合、発生日から10年間は、登録が消えることはありません。

特定調停

特定調停とは、弁護士などに依頼せずに簡易裁判所を通して自分で手続きができる債務整理のことです。

事故情報が登録されるのは…

①. 特定調停の申立(事件番号)が付与された通知を受け取ったタイミングで登録されます。

完済しても、5年間は登録が消えることはありません。
※ 特定調停を取下げた場合は、事故情報は取り消されます。

個人再生

個人再生とは、裁判所に再生計画の認可決定を受け、借金を大幅に軽減してもらう手続きです。ほとんどの方は、弁護士などに依頼して手続きをします。

事故情報が登録されるのは…

①. 個人再生申立(事件番号)が付与された通知を受け取ったタイミングで登録されます。

完済しても、5年間は登録が消えることはありません。

カード強制解約

カード強制解約とは、クレジット会社の会員が返済不能に陥ってしまい、クレジット会社に損失を与えることを予防するためのものです。

事故情報の対象となるのは…

①. 長い期間、延滞すると登録されます。
②. 本人による不正な利用があった場合は、登録されます。
③. 虚偽の登録情報があった場合も登録されます。

①.は完済後、②.③.の場合は、発生日から5年間は登録が消えることはありません。

その他

その他にも下記に該当した場合は、事故情報として登録されます。

・ 保証履行(返済できなくなったりすると、保証会社が代わりに負債を弁済すること)
・ 債権回収(ローン会社が法的手続きによって回収する方法)

ローン会社は、事故情報以外にも審査をする際にチェックしている情報が3つあります。

申込件数

信用情報機関を利用すると、クレジットカード・キャッシング・カードローンなどの申込みについて「いつ・どのような目的で申込みしたのか?」「契約はしたのか?」まで知ることができます。

直近で何社も申込みをしたり、ほとんどの会社の審査で落ちている情報などがあるとマイナス要因にしかなりません…申込みをした情報は、6ヶ月間登録されているので、近日中にどうしてもお金が必要でない場合は、少し期間を空けて申込むようにしましょう。

住所異動

信用情報には、現住所はもちろん、過去の契約ごとに住んでいた住所も登録されています。転居している回数が多く、延滞情報などが登録されていると審査で懸念されることになります。転勤での異動などは、勤務先情報で判断できるので心配する必要はありません。

勤続年数

勤務先情報も住所登録と同様に、過去の契約ごとに登録されてます。転職を繰り返すことは、収入が安定していないと判断されことにも繋がります。言い換えれば、勤続年数が長いということは、収入が安定していると判断されるので、プラス材料になります。

 

 

自分の情報を確認する方法とは?

窓口で開示

お住まいの地域に店舗がある場合は、その場で開示報告書が受け取れるので便利です。

👍ポイント

①. 必要書類:本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)
②. 手数料:500円(現金)

情報機関によっては、サービスを休止している場合があります。

各機関のホームページで確認してください。

☟ 各機関の申請方法については、こちら
・CIC ☞ https://www.cic.co.jp/mydata/contact/index.html?tab=env_tab1
・JICC ☞ https://www.jicc.co.jp/kaiji/procedure/visit_person/

郵送で開示

お住まいの地域に店舗が無い場合、郵送でも開示請求することができます。

👍ポイント

①. 必要書類:信用情報開示申込書(ダウンロード)、本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど)
②. 手数料:1,000円(小為替)

☟ 各機関の申請方法については、こちら
・CIC ☞ https://www.cic.co.jp/mydata/mailing/index.html
・JICC ☞ https://www.jicc.co.jp/kaiji/procedure/mail/
・JBA ☞ https://www.zenginkyo.or.jp/pcic/open/

インターネットで開示

お急ぎの方は、オンラインで開示請求することができます。

👍ポイント

①. 本人確認書類不要(各機関で異なります)
②. 手数料:1,000円(クレジットカード払い)

☟ 各機関の申請方法については、こちら
・CIC ☞ https://www.cic.co.jp/mydata/online/pc.html
・JICC ☞ https://www.jicc.co.jp/kaiji/procedure/mobile/

 

 

事故情報があっても信用を回復させる方法とは?

良好な取引実績を作る

延滞情報しか登録されていない方で、返済する意思があるのであれば、支払いを再開していきましょう。

返済が滞っている会社に連絡して、残っている金額を確認してから「毎月返済できる金額」「毎月遅れずに支払できる日」など、相談してみてください。

借入先の規模によっても異なりますが、大手金融業者などは、利息の減額や金利の引下げなどの相談にも応じてくれることがあります。取引内容が良好になれば、信用情報の回復に繋がります。ただし、事故情報が消えるわけではないことは理解しておいてください。

完済しても5年間は、事故情報が消えることはありません…ですが、支払い再開後の取引が良好であれば、少なからず信用が回復し、新たなローンを組むことも不可能ではないはずです。

弁護士などに相談する

当然、まったく相談に応じてくれない会社もあるはずです…この場合、弁護士などに相談するしかありません。弁護士などに債務整理の依頼すると、本人の代わりに借入先の債務状況などを調べてくれます。どの手続き(任意整理・自己破産・個人再生など)が最善の解決方法であるのかを、助言・提案してくれます。

どの方法を選んでも、事故情報が消えることはありません…最低でも5年~10年は、信用が回復することは無いと思っていてください。

このように一度、事故情報が登録されてしまうと信用を回復させるには、長い年月をかけることになります。

最初からトラブルを起こそうと思って利用する方は、居ないはずです…事故情報のほとんどが、返済に関する情報です。「支払いが厳しい…」「どうしても返済ができなくなった…」このような状況になった時、まずは、借入先に連絡・相談してみることをおすすめします。

 

 

よくある質問(Q&A)

Q.1 信用情報は勝手に登録されるのでしょうか?

A. 登録されています。利用者は、ローンを申込む前に必ず「個人情報の取り扱いに関する同意事項」に同意した上で申込みをしています。店頭・電話・インターネットなど、どの申込方法でも書面や口頭で説明を受けています。同意事項は、申込書や契約書に記載されているので確認してみてください。利用している会社がどの信用情報機関(CIC・JICC・JBA)と提携しているかも確認してみるといいでしょう。

Q.2 過去に一度だけ返済が遅れたことがあります…今でも信用情報に影響はありますか?

A. どれくらい過去にどれだけの期間、延滞していたのかによります。3ヶ月以上延滞していた場合、事故情報として登録されているので、完済後5年間は事故情報が消えることはありません。3ヶ月未満の延滞だった場合は、延滞情報として登録されています。延滞後、1年間遅れなく返済していれば、延滞情報は消えます。返済の記録は、直近1年間分が記録として残っているということです。

Q3. 金融事故を起こした覚えはありませんが、審査に通りません…どうすればよいのでしょうか?

A. ご自分の信用情報を確認してみましょう。返済を忘れてしまったままの債務や身に覚えのない借入があるかもしれません…弁護士に相談するのも良いでしょう。前述の通り、自分で信用情報を確認することができます。まずは、各信用情報機関に問い合わせてみてください。キャッシングやカードローンの場合は、「総量規制」に該当している可能性もあります。

☟ 総量規制について詳しく知りたい方は、こちらのブログをご覧ください。
総量規制って何のこと?キャッシングはいくらまで借りられるの??

 

 

まとめ

ローン契約をした時と、その後の生活環境の変化によって、返済を待ってもらったり、返済ができなくなったりすることもあるかもしれません…ですが、信用情報には、申込み ~ 完済までの取引内容が登録されています。

遅れを繰り返したり、長期の延滞をしてしまうと信用が無くなり、信用を回復させるには、年単位の期間が必要になります…そもそも信用とは、「それまでの行為・実績などから、信頼できると判断する」ことです。延滞を繰り返したり、長期の延滞をしてしまうことは、「信頼できない」ことを意味します。

過去に金融事故を起こしてしまった方は、信頼を取り戻せるように、これからの実績を積み上げていってください。

クラポでは、お客様の信用情報だけで判断するのではなく、しっかりと「ヒアリング」を行います。お客様と真摯に向き合うからこそ、他社で審査に通らなかった方でも、ご希望に添える場合があります。

※ 興味のある方は、画像をクリック

過去や現在で金融トラブルがある方、お金が必要だけどキャッシングの申込みをためらわれている方も是非、お問い合わせください。

 

The following two tabs change content below.

クラポ旭川店 宮崎 恭輔

【貸金業務取扱主任者】不動産・中古車・金融業界など様々なファイナンシャル業務に10年以上携わり、『お客様の暮らしの問題』を解決してきました。 これまでの経験を生かし、多角的な視点を持ってお客様のためになる情報の発信と誠実な対応を続けてまいります。